仕組み化・システム化してできた余裕をどうお客さんに還元するのか?
前回の「仕組み化・システム化の利点」については、多くの意見が届きました。こういった考え方は、飲食ではあまり使っていません。
遅れているとも言えますが、「食」に対する責任という理由もあると思います。合理化・効率化という言葉は、「食」には馴染まないイメージがありますから…
チェーン店に負けない、小規模・個人店舗を作る
小規模・個人店舗の良さをしっかりアピールする
繰り返しになりますが、「仕組み化・システム化するのは、作業部分であって、ここを効率良くしていくことで接客の質を上げる」ことが大きな目的です。人が関わる接客に集中するための方法だと思っています。
チェーン店では、ほぼすべての部分で効率化・統一化しますから、この差をうまく利用して、小規模・個人店舗の良さをアピールしたいですね。いつも行く店舗の「いらっしゃいませ」は、何度聞いてもいいものです。
売上を上げていく一方で、カットできる経費を抑える方法を考えてみて下さい。すでにやっている、考えを持っていると思いますが、変化に対応して改良していって下さい。チェーン店に負けない体力作りです。
経費の中の人件費率に注目する
経営に問題を抱えている小規模・個人店舗のほとんどが、人件費が掛かり過ぎていることで利益を出せないでいます。ここで、人件費を下げる(スタッフの数を減らす)と、間違いなくサービスの質が下がります。
これをお客さんは何となく感じ取りますから、直結して売上が下がり始めます。なので、先に仕組み化・システム化して、少人数のスタッフでサービスを提供できる店舗に作り替えていく必要があるのです。
店舗の改装には資金が必要ですから、メニュー数や構成、食器などの置き場、客席の配置換えを先にやってみる。客席数を減らし、接客をスムーズにしたことで回転率が上がり、利益が出たという事例もあります。