カフェ経営News:カフェと飲食店「経営・集客」

飲食店の開業資金と資格、集客から経営まで

サイゼリヤが人気の理由:個人経営の飲食店のこれから

テレビ東京系の人気番組「カンブリア宮殿」を観たら、先週のゲストはイタリアンワイン&カフェレストラン「サイゼリア」の会長さん。その内容には飲食店経営のヒントがたくさんあって、今回はそれを書いてみます。低価格を売りに不況を背景にして急成長したなんてことを言われていますが、その経営哲学たるや、だから伸びるんだなと思わせるものがありました。その中には個人経営の飲食店に向けたものがあり、きっと勇気づけられた方も多いはず。

サイゼリヤの歴史

会長さんが大学生の頃にアルバイトをしていた洋食店の屋号がサイゼリアだったそうで、それを受け継いで独立後にイタリアンレストランへと業態変換したところ全く売れず、7割引で売り出したら大繁盛。

起業家であり、2008年に起きたいくつかの問題を抱えながらも大胆な方針(レシートがあれば全額返金など)で切り抜けたのは、非常識とも思える“7割引で売り出す”なんて発想から出発したことが根底にあるのかも知れませんね。

生産性を重要視した飲食店経営

利用されたことがあるなら感じられたと思いますが、接客にあたるスタッフさんの人数が少なく、それを可能にするのは徹底した少人数オペレーションと、その裏側でバックアップするセントラルキッチンの追求にある、と。

その上で食材を吟味し、特に野菜については有機栽培は当たり前で、低農薬から無農薬へと、契約農家での栽培から今では種まで自社で開発・管理し、その徹底ぶりは「サイゼリヤは農場・工場・レストランが一体となった生産工場」と言い切る。

個人経営の飲食店のこれから

インタビューの中で、「サイゼリヤのような業態が伸びれば伸びるほど、個人経営の飲食店は良い影響を受ける」と言う。「サイゼリヤのような大規模経営の真似をすると失敗するけれど、個性があれば生き残れる」とも。

もっとも響いたのは、「中途半端が一番ダメ」というもの。これは本当にそう思います。飲食店の競合地域では、“専門店が人気になる”というのが実証されていますから、何らかの特長や看板料理を作り出すことが、経営上の重要なポイントです。